2022年度 入賞作品発表!
放射線教材コンテスト
審査委員長
元帝京大学教授
鈴木崇彦
「もっと知りたい」を育てよう!
大学、高専、専門学校等で放射線について学んでいる学生のみなさん。放射線を学ぶなかで、「内容が専門的すぎてわかりにくい」「わかりやすいたとえ話がほしい」「イメージ図があれば理解しやすいのに」「こんな風に教えてもらいたかった」「自分ならこんな風に説明するだろう」といった思いを持ったことはありませんか?
放射線についてこれから学んでいく児童生徒にわかりやすく、より正確に伝えるために。子どもたち自らがもっと知りたいと意欲的になるために。みなさんがこれまでに講義や書籍、インターネット等で学んだ放射線の知識を「放射線教材」という形で表現してみませんか?
確かに「放射線教材」をつくることは簡単ではありません。発達段階に合わせて、「この内容で伝わるかな?」と疑問と解決のサイクルを繰り返して、伝える側も知識をもっともっと深く掘り下げて、内容を工夫する必要があります。
また、放射線をテーマとすることは、福島第一原子力発電所の事故の被災者に寄り添い、復興支援について向き合っていくことも重要な課題となります。新学習指導要領でも、「豊かな人生の実現や災害等を乗り越えて次代の社会を形成することに向けた現代的な諸課題に対応して求められる資質・能力を、教科等横断的な視点で育成していく」ことが求められています。この課題解決に向け、放射線教材が放射線への興味・関心を育み、知識が正確に習得・蓄積され、さらには偏見、差別、風評被害をなくすことにつながるとかたく信じています。
みなさんの工夫した放射線教材が学校現場で活用され、子どもたちの心の中にあるキャンバスに放射線のイメージがひろがっていく未来を心から願っています。