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放射線教育授業実践事例16:福島県伊達郡桑折町立醸芳中学校

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放射線教育授業実践事例16:福島県伊達郡桑折町立醸芳中学校

 

 20141112日、桑折町立醸芳中学校では、1年生の保健体育において「放射線に関するストレスの対処法」を課題に公開授業(50分間)を行った。指導は柴田雅明教諭と、齋藤勇雄副教頭が共同であたった。

 

放射線をストレスととらえる

 授業の冒頭で、柴田教諭が保健体育の授業で実施したアンケートをもとにストレスの原因に触れ、放射線や原発の事故と答えた生徒がいたことから今回は放射線をテーマに授業を行うと説明。まず「放射線に関するストレスに対処する方法」を自分なりに考え、ワークシートに記入するよう促した。さらに約30名の生徒を6つの班に分け、「現状を正しく把握する」「信頼できる人に相談する」「運動などをする」など一般的なストレスに対する対処法を提示したうえで、意見交換を実施させた。

 

〈授業の様子〉  

 

 


放射線を目と耳で確認させる

 課題をどう捉えればよいのか悩む生徒が多い中、ここで齋藤教諭による霧箱やGM式放射線測定器を使った実験が行われた。

 電子黒板に映し出される放射線の白い飛跡を見た生徒たちからは驚きの声があがる。さらに電子黒板を使って「放射線が身近な存在であること」や「放射線に対する学校や町、県などの取り組み」を紹介。あわせて、放射性物質を遠ざけることや水に通すことで、測定器の発する音が少なくなることを耳で確認させた。

 

 

〈ラドンガスによる放射線の飛跡〉

 

 

 

再度、対処法を話し合わせる 

 放射線を受ける量を少なくするための方法として「遠ざける」「さえぎる」「短時間」にすることが大切なことを示したうえで、もう一度班ごとに「放射線に関するストレスに対処する方法」を話し合ってもらい、意見をまとめるよう促した。両教諭が指導に回る中、授業終了までに各班からは「プールでストレスを発散する」「マスクなどで放射線の受ける量を少なくする」「ホールボディカウンターで現状を知り、少ないとわかると安心する」などの意見が出された。

 

意欲的な取り組みと難しさ

 保健体育の授業の一環として放射線教育を行うという意欲的な取り組みで、参観した他校の教師らとの分科会でも活発な意見交換が行われた。その中で両教諭は、課題の難しさ、50分という時間の中での指導の難しさはあったとしたが、放射線への意識や関心が低くなっている今、「放射線を“正しく理解し、正しく恐れる”生徒を育むために工夫した」と語り、授業後に回収した生徒のワークシートからは放射線の見方や考え方、対処法に対して変化がうかがえ、ねらいはある程度達成されたとした。

 

 

〈分科会の様子 1〉

 

 

 


福島の明日を担う子どもたちのために

 また、同校では同じ時間帯に、2年生のクラスで「放射線と向き合い、健康で安全な生活を送るためには何が必要か」を課題にした公開授業も行われた。こちらは学級活動の一環として行われ、高村亮子教諭と理科の吉村憲治教諭が指導にあたった。

 2つの公開授業と分科会、そして全体会を通して、同校教諭をはじめ参加者からは「福島の明日を担う子どもたちのために」という意識が強く感じられた。

 

 

 〈分科会の様子 2〉


 

 

〈全体会〉          

 

 

 

 

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