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実験で学ぶ

放射線の種類 〜霧箱画像から〜

(1)アルファ線

アルファ線

太く、直線的で、長さが数cmの白い線がα線の飛跡です。
α線は主に空気中のラドン222という気体から飛び出します。普通は1本の直線的な飛跡ですが、たまにV字型など2本に枝分かれした飛跡を見ることがあります。これは同じラドンの仲間(「同位体」という)であるラドン220という気体から出たものと考えられます。

(2)ベータ線

ベータ線

糸くずのように見える細い線は、β線や電子線の飛跡です。
β線は、霧箱内の空気(窒素や酸素)の分子やアルコール分子などに比べて質量が非常に小さいので、これらにぶつかるたびに進路を曲げながら進みます。そのため、ジグザグな飛跡となります。
また、エネルギーの強いγ線は、光電効果やコンプトン散乱と呼ばれる現象によって、その通り道にある原子から電子を叩き出すことがあります。この叩き出された電子も、β線と同様のジグザグな飛跡をつくります。叩き出された電子の束を電子線といいます。

(3)宇宙線

宇宙線

太くて長い、真っすぐな線は宇宙線の飛跡です。
宇宙線とは宇宙から降りそそぐ原子核や素粒子(物質を作っている基本的な粒子)です。このうち霧箱ではミューオン(電子のおよそ200倍の質量を持ち、プラスまたはマイナスの電気を持つ粒子)などの飛跡を観察することができます。

(4)X線

X線

霧箱の上にX線管球を置き、スイッチを入れると霧箱内がサッと真っ白になります。これはX線管球から出たX線が叩き出したたくさんの電子の飛跡です。

X線も、γ線と同様に光電効果やコンプトン散乱などにより、電子を叩き出します。それら多くの電子が作る飛跡によって、霧箱内に白い雲が発生する様子が観察できます。

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